アロマセラピーとは、花や葉、実や根などから抽出したエッセンシャルオイル(精油ともよばれます)を使ったセラピーのことです。
エッセンシャルオイルとは、植物から、それぞれが持っているよい香りがする成分を抽出した液体のこと。
植物は、偶然発芽した場所から、自らの力で動くことが出来ません。そこがどんな厳しい場所であろうと生き続けなくてはならないため、とても強い生命力を備えています。
そんな 生命力旺盛な植物から抽出したエッセンシャルオイルには、ただ良い香りがするだけではなく、私たちの心や身体や暮らしの助けになってくれる成分も、ギュッと凝縮されて入っています。
エッセンシャルオイルの働きは科学的にも証明されています。
植物の種類ごとに含む成分は異なりますが、成分は科学的に分析され、作用ごとに分類されます。たとえば、心を鎮める鎮静作用、尿の排泄を促進する利尿作用、ウイルスの増殖を抑える抗ウイルス作用などです。
材料となる植物から、特別な方法を用いてエッセンシャルオイルは抽出されますが、特別な場合を除き、成分の調節・追加などは行われません。
自然由来100%の強い生命力をそのまま閉じ込めたパワフルな液体、それがエッセンシャルオイルです。自然由来の成分そのものが、私たちの心身に働きかけてくれるのです。
エッセンシャルオイルが心身に働きかけるには3つのルートがあります。
(1)嗅覚から脳へ
エッセンシャルオイルが持つ香りの分子(芳香分子)は、鼻から人の体内に入っていきます。体内に入ると芳香分子は電気信号に変換され、まず、脳の中でも生命維持や種族保存などの本能に基づく行動、喜怒哀楽などの情緒行動を司っている大脳辺縁系にダイレクトに伝わります。
そして、脳の司令塔である視床下部や脳下垂体へと伝わり、自律神経や各種ホルモンをコントロールする内分泌系、免疫系へと働きかけ、心と体に様々な影響を及ぼしていくのです。
(2)呼吸器から全身へ
鼻や口から入った芳香分子は、肺にも入っていきます。
肺から血管壁を通り、血液へと流れこんで、全身の組織、器官をめぐり、人の心身に働きかけてくれます。
(3)皮膚から全身へ
これはアロマセラピートリートメントなどで、エッセンシャルオイルを肌に塗布した場合です。皮膚表面から吸収された芳香分子は、皮膚の深部から毛細血管やリンパ管へと入っていきます。そして体内を循環し、全身の組織、器官をめぐり、人の心身に働きかけるのです。
このような仕組みで、嗅いだり、塗ったりしたエッセンシャルオイルは、人の全身に働きかけていくのです。
世間にも広く認知されてきたアロマセラピーですが、まだまだ、香りをかいでリラックス、くらいの使い方しかされていない方が多いようです。もちろんそれも楽しい使い方ですが、本来のアロマセラピーは、もっと幅広く日常に活躍するものです。
たとえば、なんか風邪をひきそう、と思った時や、脚が疲れた時、お腹の不調を感じる時。 こんな時には、エッセンシャルオイルを植物油で希釈して作ったトリートメントオイルが助けになってくれます。喉鼻の不調や美肌への助けとなるスチームも簡単に出来ます。
また、ミツロウやシアバター、クレイといった自然由来の材料と合わせて、化粧品などの美容に役立つものも自分で作ることができます。
その質の良さは、一度使うと市販のものは使えなくなる人が続出するほどです。
掃除や洗濯などの家事にもアロマは役に立ちます。
体と地球に優しいことはもちろん、天然100%の香りでちょっと面倒な家事も気分が上がることは間違いありません。
使い方によっては自らのコントロールに使うことも可能です。
やる気を出したい時、プレッシャーに負けたくない時、大きく飛躍したい時、力を抜いてホッとしたい時、明日に備える良質な睡眠をとりたい時、などなど。
こんな時はバッチフラワーレメディと合わせると、ますますパワーアップします。
楽しみ方は数限りないアロマセラピー。
一度アロマのある生活の素晴らしさを体感したら、きっとやめられなくなるでしょう。